福島県内国道114号線川俣町にある2台並ぶモニタリングポスト(右は観測停止の処分を受けたモニタリングポスト)・2017年10月6日撮影
2011年3月11日の福島原発事故後の原発由来の放射線量を住民に知らせる目的で、福島県はモニタリングポスト設置の業者発注をした。受注業者は、空間線量を高い精度で住民に知らせるには、アメリカ製のモニタリングポストが良いと勉強し、輸入して福島県の発注に応えた。福島県は、その機械で2015年4月時点も観測と記録を行なってきた。ところが、この高い精度の機械が2015年4月、放射線空間線量が場所によって1000倍もの異常な上昇を記録した時があったとされる。この異常に高い空間線量を記録していくことは、福島県にとってとっても都合の悪いデータであったようで、この時点まで観測してきた機械の電源を切ってしまい、この業者が取り扱ったモニタリングポスト(初代とする)の交換を強要したという。どんなモニタリングポストが良かったのか。空間線量の値がアメリカ製のモニタリングポストより低く表示できる物に変えたのである。初代モニタリングポストの受注業者は、交換を拒否した。その結果、福島県は業者を変えて、「福島県が考える理想のモニタリングポスト」に置き換えた。結果、初代モニタリングポストの設置業者は、撤去も拒否して倒産した。その痕跡が写真の姿である。
因みに、福島県は、浪江町住民が津島地区に避難?し安堵できたと思った2011年3月15日、浪江町民を高線量の放射能雨・雪が襲っていたことをSPEEDYシステムで知っていたのに、知らせることをしなかった。モニタリングポストの交換と共通する意思が伺え、そして、福島県は誰のために県民税を徴収しているのだろうと考える。