刑事被告「東電旧経営陣」の過失の証拠を本で知ろう!

東電刑事裁判1 左半分:表紙(フレコンバックの山)

右半分:ソフトカバー(タイベックスーツの夜ノ森公園・原発建屋)

彩流社刊「東電刑事裁判 福島原発事故の責任を誰が取るのか」海渡雄一著

2020年12月6日第一刷発行 1300円(税別)

[本の紹介]:東京電力旧経営陣(以下旧経営陣)を刑事裁判に掛けるべきと検察審査会(11人の有権者代表が、検察庁の不起訴にした刑事事件を審査し、刑事裁判を強制的に開始させるか判断する組織)が2度も認定した裁判が、現在は高等裁判に入ろうとしている。一審の裁判長は旧経営陣を無罪にしたが、この裁判長がひどかった。被曝被害者を含む傍聴者の全てをまるで凶器を持ち込む悪人に仕立てて、金属探知機を使って身体検査を強要(裁判官による人権侵害を)した(筆者もその洗礼を受けた一人である。)。さらに、原告が福島原発被災地の検視を求めたら「必要ない」と一蹴した上で、旧経営陣が津波対策を取るべきだった証拠が裁判過程で多々明かされたにも拘らず、意図的に旧経営陣を無罪に処したとしか思えない。民事裁判では2月19日の千葉避難者裁判を含めて、生業裁判・群馬避難者裁判3つの高等裁判が、東電に放射能被害者への加害責任ありと判決した。この3つの裁判を含めた全ての民事裁判が東電の責任を認定しているのに、東電経営陣を業務上過失致死傷の罪に問えないはずがないではないかと思える。一審は旧経営陣の過失証拠が多々上がっているのに裁判長の不正義で、罪を免責したと言わねばならない。旧経営陣の過失の証拠を解説した本「東電刑事裁判 福島原発事故の責任を誰が取るのか」が出版された。高等裁判の進行を注視する一助として、是非一読をお薦めしたい。

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