NHKが日本国中から聴取料を集金した資金で取材・編集されたドキュメントだ。視聴者を欺こうとしてはいないと思いたい。
東電と、経産者を始めとする政府は40年以内(つまり、2050年まで)に廃炉した上、その放射性廃棄物を県外に持ち出すことを約束している。
NHKが得た情報からは、決して、40年程度で、廃炉することは出来ないことを裏付けた。
然して、デブリの量は880tもあり、この10年間を掛けてデブリに触れた量は0.0027gでしかない。
デブリは880tだが、原発施設の全ては放射能汚染物であり、地上の施設では納まらず、地下の土も汚染されており、地下水脈の覆土も汚染物として取り除かなければならないのだから、その量は760万tでもあり少なくできても110万tもあり、除去するには300年必要だとなったのである。
最近のニュースでは、原子炉の蓋の部分が高濃度の放射能に汚染されていることが明らかになって、デブリ取り出し用のクレーンの設置準備も出来ない事が判明している。
これが、原発が事故を起こした結果で再確認された、原発の危険性の本質であり、原発エネルギーのコストである。
300年と言えば、徳川江戸町代の全期間に等しい期間であり、世代にして15世代分に相当している。
東電福島第一原発からエネルギーを取り出せたのはたったの40年、運転延長しても20年が限界で、総時間60年だ。
2011年の3.11から10年が過きてしまった。期待通りにいって今後290年間(NHKの「廃炉への道」)人類に放射能を管理するためだけに、後世へ負荷し続けるのである。正に、地震が全く起こらないとして。