原子力市民委員会の「燃料デブリ長期遮蔽管理」案は、廃炉議論に適している。

 福島第一原発の事故炉について原子力市民委員会から「燃料デブリ長期遮蔽管理」案が発表された。
事故後10年が経ち、発熱量が減衰し、冷却水によることなく、空気の対流による空冷でも冷却が可能なことを示している。
さらに炉全体を覆って遮水すれば、地下水の流入を防ぐことができ、汚染水の発生も防ぐことができる。
この方式で100年間あるいは200年間乾式管理すれば、さらなる放射線の減少が期待でき、デブリの取り出しに伴う作業中の被曝も大幅に軽減できる。
 この方式の利点は次のような点である。1)汚染水のこれ以上の発生を防ぐことができること、2)地震等による2次的な事故の再発の発生を軽減できること、3)動力を使わないため保管のランニングコストが小さいこと、4)廃炉に伴う作業者の被曝を軽減できること、などである。
 問題は地元で期待している30年とも50年ともいわれる廃炉の時期が延びることで、この点の理解が必要なことである。この点は今でも取り出したデブリの行先が決まっていないことを考えれば同じとも考えられる。
この案は国、東電に取り上げられなかったとのことだが、再度、真剣に議論すべきと考える
                                    2021.10.15  Y。

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