ヨウ素剤の薬効を活かし町民を守った町、三春町(原発立地町でない自治体で)

今日は三春町に行く(行った)。
三春町は、2011年の3.11では、原発立地町でない自治体が、放射性ヨウ素の降灰に備えて、ヨウ素剤を町民に配った唯一の町である。町の人たちに聞けば、311の原発事故後、双葉郡からの避難者を受け入れる一方で、放射性ヨウ素の飛来に危機感を持った三春町の保健師たちが、町長にヨウ素材の町民配布を進言したが、ヨウ素材は備蓄されていなかった。町が県庁に電話を入れて、ヨウ素材の配給を求めたところ、県の担当部署からは町が取りに来るなら県の備蓄剤を持って行って良いとの回答があったため、問髪入れずに持ち帰ってしまった、という。ところが、ここからが三春町の英断があった。
福島県は、SPEEDIデータの公開をしなかったことでも言えるのが、原発放射能の飛散の事実を隠そうとしたのではないかと思えるように、三春町に対し、県が差し出したヨウ素剤を返納しろと迫ったとされている。さらに、ヨウ素剤の服用判断は医療行為だから、県の息の掛かった医者の判断を受けない三春町は薬事法違犯と、脅しも掛けて来たという。
そもそもが、原発を立地している福島県(庁)が、原発事故の可能性に備えて、全市町村に処方を添えて、配って置かなければならなかったものであろう。
町長は、ヨウ素剤後遺症の可能性や県がもたらす締め付けへの全責任を持つと英断して、ヨウ素剤の町民への配布、服用を図ったとのことである。
三春町長と役場職員の対応は、3月16日~19日に三春町に放射性ヨウ素のプルームが襲い掛かったことが観測されたことから、三春町が町民を放射性ヨウ素から守ったのでした。
ヨウ素剤の薬効を活かせた町として、賞賛されている。


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