原発災害情報センター 所蔵資料の紹介あれこれ(1)

政経東北2014年6月号86ページ 『政経東北』2014年6月号86ページ
 
 原発災害情報センターは福島原発事故に関する書籍・資料の収集も行っている。
 『政経東北』は福島県外ではあまり知られてない雑誌だ(『政経東北』のバックナンバーは、2011年4月号から揃えてます)
 筆者(お茶)は東京在住だが、東京都内で福島民報、民友の2紙は町の図書館で読むことができる。しかし、この「政経東北」は国会図書館に行く以外に方法がない。
 事故直後の2011年4月発行の同誌の巻頭言は「‥‥東京電力は、タービン建屋が水をかぶり、非常用冷却装置が作動しなくなった段階で水素爆発を予見できたはず。その間に住民をすみやかに避難させるべきだったのに、自分たちは真っ先に逃げ、注水や電源復旧など危険な作業を社外に依存している。こんな無責任な会社は存在価値がない。」と書いた。同誌は、以後このスタンスを保持して「原発事故その後」を報道し続けている。
 今から振り返って「あの時どんな問題が?」と思った時に良い資料となるだろう。
  その一例として2014年6月号の記事“県民を振り回した「美味しんぼ」問題”がある。「美味しんぼ」に対し双葉町は発行した小学館に抗議し、福島県知事は「風評を助長するので遺憾」と批判した。福島県内新聞2紙も、「美味しんぼ」に否定的な風潮に同調していたと思う。その中で「政経東北」は「問題提起自重ムードをつくらせるな!」、「問われるマスコミの責任」と議論を意義ある方向に深める記事を掲載した。
 また、これに続けて漫画が描いた「震災・原発事故」をも論じている。これについては次の機会に取り上げたい。
 
 なお、この時期に原発災害情報センターは、“福島県に「美味しんぼ」に対する申し入れの撤回と現実を科学的に評価した復興計画への転換を要求します”という申し入れ文書を佐藤雄平福島県知事に送っている。
    https://genpatusaigai.com/wp-content/uploads/2022/02/oisinbo_20140601.pdf  で見られるので、是非ご覧あれ!。 (お茶: 2021年9月記)
 
        
 

 

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